昇降機の価格を用途別にまとめます

工場や倉庫などの施設において、2階以上や地下がある場合だと重い荷物を別階層に移動させる必要もあるでしょう。

重い荷物を安全かつ便利に垂直移送する方法として「昇降機(エレベーター)」の導入が大きな意味を持ちますが、言うまでもなく昇降機の設置にはお金がかかります。

そこでこちらでは、昇降機の用途別の価格の違いについてまとめてみました。

どんな用途の昇降機だと高額になるのか?

昇降機に限った話ではありませんが、業者のホームページで商品やサービスの価格について調べてみると「要見積もり」であることが多いです。

なので、一概には言えませんが「人が乗る昇降機」「大型の昇降機」であるほどに高額化する傾向にあります。

価格の傾向は「人が乗る昇降機>人が乗らない昇降機」である

一概には言えないのですが、「人が乗る昇降機」のほうが「人が乗らない昇降機」よりも高額になりやすい傾向にあります。

人が乗る昇降機は、一般的なエレベーターのイメージ、人が乗らないのは荷物専用のリフトのイメージが強いでしょう。

リフトであれば、簡易的なものであれば100万円~数百万円の本体価格で購入できる可能性があります。

一方で乗用エレベーターは本体価格だけで500万円~1,000万円以上の価格で販売されていることがあります。

特殊な用途であるほどに高額化する可能性あり

昇降機の中でも、特殊な用途であるほどに高額化する傾向にあります。

例えば乗用エレベーターであれば、高層化・広面積化するほうが、本体価格も設置工事費用も高額化する傾向にあります。

特殊な昇降機では、例えば介護住宅用の階段昇降機であれば、直線昇降よりも曲線昇降のほうが高額化する傾向にあります。

基本的に見積もりしてもらわないと価格はわからない

とはいえ、結局のところは「見積もりしてもらわないと具体的な価格はわからない」といえます。

昇降機に限らず「実際に現場を見てみないと価格を決めようがない」という商品・サービスは多く、自社のホームページにも参考価格や目安となる金額は提示できても、あまり具体的な金額については示すことができないのです。

昇降機にかかるお金の種類

昇降機の設置や運用においては、以下のような費用がかかると考えられます。

本体価格

言わずもがな、昇降機の本体価格は必要不可欠です。

工事費用

大掛かりな設備を設置するわけですから、工事費用も発生します。

建物の状態や設置する昇降機のサイズ・特性等を加味する必要があるので一概には言えませんが、必要工程が多い場合や特殊な工事を必要とする場合には1,000万円クラスの工事費用が発生することを覚悟しなければなりません。

申請費用

昇降機を建物に設置するにあたっては、確認申請書類の提出が義務付けられています。

また、10㎡を超えて増改築する場合であれば、建物の確認申請手続きが必要です。

これらの申請手続きには、10万円前後の申請費用がかかる可能性が高いことを想定しておきましょう。

ランニングコスト

昇降機を運用するにあたっては、以下のランニングコストが発生します。

・電気代

・点検費用

・メンテナンス委託料

・固定資産税

・オイル交換代

価格よりも大切なこと

昇降機の価格は見積もり次第で決まりますが、業者との交渉や、導入する機種の選定次第で価格を抑えることは十分に可能でしょう。

ですが、価格を抑えるためとはいえ「やってはいけないこと」がいくつかあります。

目的に合わない昇降機を導入するのはNG

特に問題になりやすいのが「用途外の昇降機を導入・運用する」ことです。

例えば「人が乗ることを想定して昇降機を導入したい」としましょう。

前述の通り、人が乗るための昇降機は、荷物専用のものよりも高額化しやすい傾向にあります。

そこで「人が乗らないことを想定している」と言い、人が乗らないことを前提とした比較的安価な昇降機を導入するというケースもあるのです。

人が乗らないタイプの昇降機は、それゆえに乗用エレベーター等と比較して法規制などの点が緩和されています。

もし、人が乗ることを禁止されているタイプの昇降機で、人が乗ったことによる人身事故が発生してしまえば、取り返しのつかない事態になるでしょう。

目的に合った機種を適切に選定することがコスパの良さにつながる

どういった用途で昇降機を導入したいのかは前もってわかっているはずですから、その目的にマッチした性能を持った昇降機を導入することが、コスパの良さにつながる可能性が高いです。

例えば、サイズの大きな昇降機の方が高額化しやすい傾向にありますが、では可能な限り小さいサイズの昇降機を導入したほうが良いのかといえば、そうとも言い切れません。

普段から扱う荷物のサイズや数量はわかっているでしょうから、必要・適切なかごサイズはわかります。

これが大きくなると高額化しやすいのですが、もし想定よりも小さいサイズの昇降機にしてしまうと、作業効率が悪くなるので導入メリットが薄れてしまいます。

過剰に大きな昇降機を導入する必要はありませんが、作業効率などを考慮して過不足ない性能を持った昇降機を導入すれば、高いコスパを発揮してくれるでしょう。

まとめ:価格も重要だが目的に応じた機種を選定するべし

昇降機の導入はどうしても相応のコストがかかってしまいますが、価格・費用を安く抑えることだけに躍起になることは避けましょう。

利用者の安全や作業効率の考慮など、昇降機の導入において考えるべき点は多いです。

そのあたりについても、業者としっかり話し合って、導入機種や工事費用などについて後悔しないように決めてください。

昇降機に関する法律

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