搬送装置って何のこと?定義や利用の際の法令を紹介。

工場や倉庫など、多くの重い荷物を扱う現場では「搬送装置」が日夜活躍しています。

ところで「搬送装置」について、どんな定義の存在であるかご存知でしょうか?

また、搬送装置の導入や運用に関して、何らかの法律やルールに則らなければならない点にも気を配りたいところです。

そこでこちらでは、搬送装置の定義から関連法令まで、搬送装置の運用に必要な基本的な知識について解説します。

搬送装置の定義と導入メリット

「搬送装置」とは、工程内または工程間で素材や製品などの品物を移動させるための装置です。

製造工程の中で品物を搬送する搬送装置もあれば、工程と工程の間をつなぐために搬送する搬送装置もあります。

搬送装置を導入するメリット

搬送装置を導入するメリットは、大きく分けて2種類あります。

1つは「省力化による業務効率や安全性の向上」です。

例えば、20㎏の品物を人の手で運ぶとなれば、距離や移動工程にもよりますが相応の労力を必要とするでしょう。

人手が必要な分だけ手間とコストがかかりますし、場合によっては荷物を落とすなどの理由でケガをしてしまう可能性もあります。

搬送装置を適切に活用することにより、人の手による作業の必要性を省略し、現場の担当者の負担を軽減します。

2つ目は「ミスや事故の防止」です。

人の手による搬送や、人が操作する機材等による搬送は、柔軟性がある一方で、どうしてもミスや事故のリスクを避けられません。

前述のようにケガをする場合もあれば、落下による搬送物の破損や、場合によっては機材や施設全体に破損や焼失などのリスクを伴うことになるのです。

搬送装置を用いた搬送作業は人の手によるものに比べてミスが少なく、安全に搬送物を目的地まで運ぶことができます。

搬送装置を導入する際に注意するべきこと

搬送装置を導入するにあたり、メリットを薄れさせないためにはデメリットの発生を少しでも抑えることが重要です。

そのために注意するべきことは、1つ目に「目的に合った搬送装置を導入する」ことです。

例えば、水平移動させたいのであれば「ベルトコンベヤ」や「搬送ロボット」などが活躍する一方で、「小荷物専用昇降機(ダムウエーター)」や「簡易リフト」のような垂直移動を得意とする搬送装置はあまり役に立ちません。

また、同じベルトコンベヤでも搬送能力は機種により異なり、例えば「運べる重量」の能力に見合わない重い荷物を搬送させようとしても機械トラブルが起こるリスクを高めてしまうので、重い荷物にも耐えられる機種を導入しなければなりません。

このように、目的や搬送物の特性などを考慮して、搬送装置を導入する必要があるのです。

2つ目は「導入や運用に関連する法令・ルールを遵守する」ことが挙げられます。

具体例は後述しますが、搬送装置などのマテハン機器には、それぞれ法令などの規定で守るべきルールが決められています。

それを守らずに導入・運用しようとすれば、トラブルの原因となり、注意や罰金などの対処で十分であればまだしも、場合によっては会社の信用を損なったり人の健康や命に関わる事故のリスクを高めることになるでしょう。

関連法令を遵守するためには、導入する搬送装置がどんな法令の、どんなルールが適用されるのかを正確に把握して、ルールを守って導入・運用することが求められます。

搬送装置の関係法令の具体例

搬送装置には、種類ごとに何らかの法令やルールが規定されており、事業主はそれらに則って搬送装置を導入し、運用する必要があります。

どんな法令が適用されるかは搬送装置の種類によって異なりますが、例えば「昇降機(エレベーターやリフトのこと)」1つ取っても種類によって適用法令は異なるのです。

昇降機の種類ごとに異なる適法法令

昇降機は、以下の種類と、それに対応した関係法令があります。

・エレベーター:建築基準法・労働安全衛生法

・簡易リフト:働安全衛生法

・小荷物専用昇降機:建築基準法

・垂直搬送機:適用対象外

昇降機に関する法令・法規はこちら

法令が変わると何が変わるのか?

法令が変わることによって、適用される導入・運用上のルールが異なります。

例えば「建築基準法」により、エレベーターと小荷物専用昇降機には法定点検が義務付けられています。

一方でエレベーターに該当しない簡易リフトには、法定点検ではなく自主点検が必要です。

また、エレベーターと小荷物専用昇降機は建築基準法に則って「確認申請」が必要ですが、適用対象外である垂直搬送機には確認申請の義務はありません。

このように、法令や適用される条文の違いによって、導入時や運用時の申請や点検などのルールが大きく異なります。

法令の中には義務付ける内容もあれば、逆に一定の条件を満たしたものを適用外にするルールもあります。

導入する搬送装置が何に該当し、何に該当しないのかを明確に把握しないと、守るべきルールとそうでないルールを区別することは難しいでしょう。

まとめ:導入する搬送装置が守るべきルールをしっかりと把握しよう

搬送装置の持ち主は、その搬送装置が関わる法令・ルールを明確に把握しなければなりません。

搬送装置は役立つ能力を持つ一方で、使い方次第では人の健康や命を害するリスクも持ち合わせています。

安全な利用のためには、導入時の申請や運用中の点検などのルールを把握しなければなりません。

導入時には業者としっかりと相談し、法令順守して安全に搬送装置を利用できるような状況を作り出しましょう。

最新情報をチェックしよう!