倉庫では、数多くの品物を扱いますので、当然ながら品物を移動させる必要もあります。
倉庫によっては複数階層を有する場合もあり、上下階層への移動には「小型リフト」などの搬送装置を用いる事が多いでしょう。
そこでこちらでは、倉庫で活躍する小型リフトにはどんなものがあるのか、メーカー別に小型リフトを4つ紹介します。
※このページで紹介している「簡易ソフト」は、特殊な設置条件を満たした場合に限り設置が認められています。
鈴木製機株式会社「ポーリフトZERO PLU」
さまざまな使用環境・作業現場において高い安全性を確保でき、コスト面でも経済的に安全性を維持することが可能なリフトです。
汎用リフター市場の幅広いニーズに対応し、設置条件をクリアして各作業現場に安全で便利な昇降路を設置できます。
相互階方式で2~5階程度まで対応しており、持上荷重150㎏の「PLU-150」と、持上荷重240㎏の「PLU-240」がラインナップされています。
アイニチ株式会社「ブルーリフト」
家庭用コンセント(AC100V)で使用可能な荷物用リフトであり、安全装置付きで安心して運用できるリフトです。
騒音の発生が少ない仕様であるため、立地などの関係でリフト使用時の騒音発生を最小限に抑えたい倉庫におすすめの仕様になっています。
積載荷重は240㎏、持ち上げ距離は2.5m~5mのラインナップがあります。
「キーボックス」や「コーナーガード」などの、安全性や利便性を高めるためのオプションも用意されています。
ワタベ産業株式会社「軽荷物専用リフト(YV-2H)」
100V仕様のモーターを採用しており、家庭用電源で使用可能なリフトです。
ボタン操作で簡単に使用でき、安全性も確保されています。
積載荷重は100㎏と少なめなので、扱う荷物の重量によっては複数回に分けて使用しなければならなくなるでしょう。
トライシステムエンジニアリング「トライスタンダード」
使用環境に合わせて自在にカスタマイズできる簡易リフトです。
積載荷重50㎏・テーブル寸法500mm×500mmの「TSD-50」から、積載荷重1,000㎏・テーブル寸法1,000mm×1,000mmの「TSD-1000」まで8種類のラインナップがあり、昇降スピードや各階停止の対応、耐蝕性のステンレス仕様や防爆仕様など豊富なカスタマイズバリエーションに対応してもらえます。
小型リフトの選び方
導入メリットを最大化するためには、小型リフトを導入する際にきちんと選ぶ必要があります。
ここでは、リフト全体にいえる「後悔しないリフトの選び方」について解説します。
1.「人が乗る」必要があるかどうか
最大のポイントは「人が乗ることを前提にするかどうか?」です。
昇降機には、人が乗れる乗用エレベーターや人荷用エレベーター、人が乗ることが禁止されている「小荷物専用昇降機」「簡易リフト」があります。
人が乗ることが禁止されているリフトは、メンテナンスなどの特別な事情がない限り人がかご内に入ることはできず、日常的に人と荷物を一緒に搬送する必要がある作業現場では乗用または人荷用のエレベーターでなければなりません。
2.かごの広さや積載荷重
次に見るべきは「問題なく荷物を載せられるかどうか」です。
リフトごとにかごの大きさや積載荷重は異なります。
例えば、基本的に大型の荷物を載せるのであれば、かご面積の大きなリフトを導入するべきですし、基本的に重い荷物や数多くの荷物を一度に搬送する必要があるのであれば積載荷重の大きなリフトでなければなりません。
作業現場ごとに、日常的にどんな荷物を扱うのかはわかっていますから、どんなスタイルで荷物をリフトに乗せて運ぶのかを想定して、必要な大きさ・積載荷重のリフトを導入してください。
3.リフトの移動距離
同じく「リフトの移動距離」もきちんと見ておきましょう。
リフトごとに上下できる距離は異なりますので、導入先の移動階層の距離に見合った移動距離が可能なリフトを導入しなければなりません。
4.自社に合わせたカスタマイズ対応ができるかどうか
場合によっては「自社に合わせたカスタマイズに対応してくれる業者・製品である」ことも重要な選定ポイントです。
リフトを導入する現場ごとに特殊な事情を抱えていることもあるでしょう。
気温や湿度、導入先に設置している他の機器の熱量など、リフトに与える影響によって適した素材や機能(オプションで追加する機構など)を使い分けることで、安全にリフトを使い続けられます。
こうしたカスタマイズな対応はメーカーや機種によって可能な幅が異なりますので、できる限り自社のニーズに合わせて製品を納品してくれる所を選びましょう。
まとめ:小型リフトはニーズに合わせて最適なものを導入するべし
小型リフトをはじめとした昇降機やマテハン機器は、いかに「導入目的・使用ニーズにマッチしているか」によって、導入するメリットの大小が決まります。
この手の設備・機器の導入は相応のコストがかかりますので、導入して得られるメリットが少ないとコストパフォーマンスが悪く、業績にも影響するでしょう。
また、人の乗り降りの是非などの使用上のルールを遵守しなければなりませんので、使用目的や利用シーンを業者に明確に伝えて、最適な設備・機器を導入してください。