一口に「フォークリフト」といっても種類があることをご存知でしょうか?
種類があるということは、それぞれに異なる特徴や得意分野があるということです。
そこでこちらでは、「リーチ式フォークリフト」というタイプのフォークリフトについて解説します。
これからフォークリフトの導入を検討する方や、リーチ式フォークリフトの導入を考えている方に役立つ情報を盛り込んでいますので、ぜひ参考にしてください。
「リーチ式フォークリフト」とは?
「リーチ式フォークリフト」は、以下の特徴を有したフォークリフトです。
・ツメ部分が前後に移動できる
・立ったまま操縦する
・小回りが利く
・バッテリー式のモーター駆動
・カウンターウェイト式フォークリフトよりも高価な傾向
ツメ部分が前後に移動できる
リーチ式フォークリフトは、名前に「リーチ」とあるように、ツメ部分を前後に動かすことができるという特徴があります。
車体本体が入り込まなくても奥にある荷物をツメに乗せることができます。
ただし、カウンターウェイト式フォークリフトと比較すると積載荷重は少なく、重量のある荷物を運搬するのには適していません。
立ったまま操縦する
リーチ式フォークリフトは、立ったまま操縦・運転するという特徴があります。
一般的なカウンターウェイト式フォークリフトと比較すると、前後の長さがリーチ式フォークリフトの方が圧倒的に小さいです。
リーチ式フォークリフトには「座席」がないので、操縦者は立ったままフォークリフトを動かすことになります。
小回りが利く
リーチ式フォークリフトは、小回りが利くという特徴があります。
一般的なカウンターウェイト式フォークリフトと比較して、タイヤの回転角度が大きく、少ない最小回転半径で操縦できます。
バッテリー式のモーター駆動
リーチ式フォークリフトは、バッテリー式のモーター駆動という特徴があります。
一般的なカウンターウェイト式フォークリフトはエンジン式であるため、リーチ式フォークリフトは排気ガスが出ないという点が大きな特徴です。
カウンターウェイト式フォークリフトよりも高価な傾向
リーチ式フォークリフトは、一般的にカウンターウェイト式フォークリフトよりも高価で販売されていることが多いです。
車体サイズがカウンターウェイト式フォークリフトよりも小型であるため、低価格で購入できるイメージがある方も多く、価格を比較して驚かれることも珍しくありません。
リーチ式フォークリフトの操縦方法
リーチ式フォークリフトの操縦方法は、一般的な車両の運転方法とは特徴が異なります。
リーチ式フォークリフトの主な操縦系統は「レバー」であり、車体の前後運動や詰め部分の操作などはほとんどレバー操作で行います。
一方で、一般的なカウンターウェイト式フォークリフトは一般的な車両に近い操縦感覚であるため、リーチ式フォークリフトの操縦にはある程度の操作慣れが必要だといえます。
リーチ式フォークリフトが活躍する場面
上記のような特徴を持つリーチ式フォークリフトは、以下のような場面で活躍します。
・屋内
・狭い場所
・重量のある荷物がない
屋内
車体サイズが比較的小型であり、排気ガスが発生しないリーチ式フォークリフトは、「屋内」での活躍が期待できます。
サイズが大きく、排気ガスが発生する機材の場合、移動が制限されますし衝突の危険性もあり、何よりも屋内に排気ガスが充満するのでデメリットが大きいでしょう。
比較的小型で排気ガスが発生しないリーチ式フォークリフトであれば、制限なく屋内の荷物を移動させることができます。
狭い場所
車体サイズが小型であり、小回りが利くリーチ式フォークリフトは、「狭い場所」で重宝するでしょう。
狭い場所の重量のある荷物を動かしたい場合、大型の機材では入り込むことが難しく、内部が曲がりくねっている場合だとカーブ移動が制限されるので使用できる機材が限られてしまいます。
車体が前後に短く、タイヤの回転角度が大きなリーチ式フォークリフトであれば、狭い場所でもスムーズに移動できるため、作業効率と安全性を両立させて荷物を運搬できるのです。
重量のある荷物がない
積載荷重がそれほど大きくないリーチ式フォークリフトは、「重量のある荷物を運搬しなくて良い場所」で活用できます。
フォークリフトは「重い荷物をたくさん運べる」という印象がありますが、実際には機種ごとに最大積載量が制限されており、重たい荷物でも運べるタイプもあればあまり積載量には自信のないタイプもあります。
リーチ式フォークリフトは重心が比較的高い位置にあり、最大積載荷重がそこまで大きくない機種が多いので、重い荷物を運ぶ必要のない現場であればしっかりと活躍してくれるでしょう。
まとめ:リーチ式フォークリフトは狭い屋内で大活躍!
リーチ式フォークリフトは、重すぎる荷物を運ぶのには適していませんが、小回りが利いて排気ガスが発生しないので、狭い屋内での荷物運搬に適しています。
どんな機材でも適材適所を守れなければ、本来の能力を発揮することは難しいです。
これからリーチ式フォークリフトの導入を検討される場合、導入予定の機種の能力をしっかりと把握し、導入予定のシーンにおいて安全に活用できることを確認したうえで導入を決めましょう。